外壁・屋根塗装の塗料は奥深い!?1液型と2液型の特徴とメリット・デメリットについて
外壁や屋根に対して使用される塗料には「アクリル樹脂」「ウレタン樹脂」「シリコン樹脂」「フッ素樹脂」といった塗料のグレードを指している基準があります。
【油性塗料と水性塗料の特徴やメリット・デメリットについて】で紹介した水性・油性塗料をさらに細かく分けると【1液型】と【2液型】の分類に分かれています。
1液型と2液型のうちどちらを使用するのか、お家の耐久性を維持するためにも理解しておくことが大切です。
とはいえ、塗料の知識がない消費者にとって、そこまで知る機会は少ないでしょう。
今回は1液型と2液型とはどんな塗料なのか、またそれぞれの特徴やメリット・デメリット、どんな箇所に適しているのか詳しく紹介していきます。
■1液型と2液型の違い
ではそれぞれの特徴を紹介しながら違いについて紹介していきます。
- 1液型の特徴
1液型はどんなものか一言で説明しますと【塗料缶は1つで、そこに水やシンナーを入れて薄めて塗装する塗料】です。
塗料はそれぞれ使用する際に別の材料と混ぜる必要があるのですが、1液型は複雑な工程が少なく混合の時間が不要です。
- 2液型の特徴
2液型はどんなものか一言で説明しますと【塗料缶は主材(塗料)と硬化剤の2缶あり、そこに水やシンナーを入れて薄めて塗装する塗料】です。
1液とは違い、2液型はあらゆる用途に対応できるため非常に使い勝手が良い所が特徴的です。
■1液型のメリット・デメリット
- メリット
①比較的料金が安い
2液型塗料と比較すると安価で外壁塗装が可能です。
DIYなどで広く使われ、業者に工事を依頼するときでも、ご自身で塗装するときでも金額を抑えることが可能です。
②塗料を混ぜるのに手間がかからないため楽
1液型塗料の場合、水かシンナー等の溶剤を混ぜるだけで使えるようになります。
すでに硬化剤が配合されている状態なので手間が省けてその分作業に早く移ることができます。
通常塗料をきれいに混ぜるにも多少の時間が必要なので、1液型塗料は混ぜ合わせるものが少なく手軽であることからDIYで塗装を行うときにも比較的簡単に扱うことができます。③混ぜた塗料が余っても次の日に持ち越して使用することができる
2液型塗料と違い、1液型塗料は一日で使い切らなくても問題ありません。作業が終わらなくても次の日に持ち越して使用することができ、塗料が無駄になりません。
そのため必要最低限の塗料だけで良く、塗料代を抑えることができます。
- デメリット
①2液型に比べると耐久性がない
2液型塗料と比較すると、1液型塗料は耐用年数が短くなります。
耐用年数は「シリコン樹脂塗料」や「フッ素樹脂塗料」のように配合樹脂によって異なりますが、2液型塗料より耐久年数は2~3年劣っています。②混合前は少し保管しにくい
1液型塗料は、長期間保管するのには向いていません。
これから紹介する2液型とは違い、硬化剤が元々配合されているため、日が経てば経つほど固まってしまいます。③使用用途が狭く限られている
1液型塗料は使用可能な外壁材が限られています。
どんな場所に施工できるのかは、これから紹介させていただきますが、条件が合わないと外壁塗装に使うことは難しいです。
もし間違ったやり方で塗装工事を行ってしまうと、耐久年数どころか2~3年で劣化が始まってしまうケースもあるので、塗装箇所に対して1液型塗料が適しているのか確認する必要があります。
■2液型のメリット・デメリット
- メリット
①耐久年数が高い
2液型塗料は、1液型塗料に比べて耐候性や耐久性が高い傾向があります。塗装を長持ちさせたいときは、1液型塗料よりも2液型塗料で塗装した方が良いでしょう。
特に直射日光や風雨にさらされる屋根や外壁の塗装は、2液型の塗料を使って塗装されることが多いです。
水性塗料の中にも耐久性や耐候性が高いものもありますが、コスト面などを考慮すると2液型の塗料を使った方が合理的です。②塗装時に天候の影響を受けにくい
2液型塗料は水に溶けにくいので、水性塗料よりも天候に左右されにくいというメリットがあります。そのため、軽い雨程度の天候で工事ができるので、工期が遅れにくくなります。
天候によって工事期間を延ばしたくない場合も、2液型塗料で塗装した方が良いでしょう。ただし大雨などの天候の場合は、2液型塗料であっても工事期間は延びてしまいます。
③乾燥が早い
2つの材料を混ぜて作る2液塗料は、乾燥が早いというメリットもあります。塗装から数時間程度で乾燥が終わり、工事の期間を短縮する効果が期待できます。
一方で乾燥が早いというのは、作業を手早く済ませる必要もあるため、DIYでゆっくりと塗装したいという場合には不向きなこともあるのでDIYで塗料を選ぶときは注意した方が良いでしょう。
④塗料の密着性が高い
1液型塗料に比べて、2液型塗料は下地への密着性が高く、塗れる下地の種類が多いのもメリットのひとつです。
そのため、屋外の塗装には2液型塗料が多く使われています。特に屋根や外壁は直射日光や風雨の影響を直に受けるので、耐久性や耐候性が高い塗料での塗装は必須です。⑤混合前の保管性が高い
2液型塗料は材料を混ぜてから使いますが、混ぜる前の状態の塗料は密封状態であれば1液型塗料よりも長持ちします。保存期間が長いので、長期にわたって塗料を保管することができます。また、使用する面積に合った容量を見積もって購入することで、塗料やコストの無駄を抑えることができます。 - デメリット
①使用する際の手間がかかる
1液型塗料と違って、2液型塗料は使うときに材料を混ぜ合わせなくてはいけません。混ぜる作業が増えるため、塗装の難易度や手間が高くなります。塗装に慣れていない人がDIYで作業するには、あまり向いていないタイプの塗料です。DIYでマイペースに作業を楽しみたいときは、1液型の水性塗料を選んだ方が失敗が少ないでしょう。②使用した後の保存が出来ない
2液型塗料は乾燥が早く天候の影響を受けにくいメリットがある一方、、混ぜた後はすぐに乾燥するため長期保存ができません。
使いかけの塗料を保存することができないので、使う量を予想して購入することも大切と言えるでしょう。③価格が高い
1液型塗料に比べると、2液型塗料の方が価格が高い傾向にあります。耐久性もその分高いですが、コストを抑えたい場合にはデメリットになるでしょう。1液型か2液型かを決めるときは、どの程度の耐久性や耐候性が必要かを考えて決めると失敗が少なくなります。屋内の家具などをDIYで塗装するといった場合は、1液型で十分ですが、屋根や外壁を塗装する場合はコストをかけてでも耐久性が高い2液型を選んだ方が良いでしょう。
■1液型と2液型はそれぞれどんな箇所に適しているのか
先ほど1液型と2液型の塗料はどういった特徴があるかご紹介いたしましたが、実際に使用するならどういった場所に使うべきなのかについてそれぞれ見ていきたいと思います。
- 1液型
・コンクリート
・サイディングボード
・セメントモルタル
・過去に塗装したことのある外壁材
1液型を使える場所は基本的にこれら4箇所となっています。
使用可能な範囲が狭いため、誤って使えない所に使用しないよう注意が必要です。 - 2液型
・コンクリート
・サイディングボード
・セメントモルタル
・各種旧塗膜(現在外壁や屋根に塗装してある塗膜)
・ALCパネル
・GRC板(耐アルカリ性に優れたガラス繊維で補強したセメント板)
・押し出し成形セメント板
・鉄部分
・亜鉛メッキ銅
・アルミニウム
・ステンレスなどの金属
2液型では1液型で使用可能範囲を含め、あらゆる箇所に対応することができるよう作られています。
リストアップしてみても分かるように、2液型は幅広い用途が存在します。ミヤケンではこの2液型を使用しています。
■結論としてどちらを使うほうが良いの?
ここまで1液型と2液型を使用していますが、最終的には【2液型】を使う方が良いです。ただしDIYで2液型を作るのは混ぜ合わせて、可使時間内に塗りきるといのが難しいため、やめておいた方が良いでしょう。プロにお願いする場合は、2液型を取り扱う業者に塗装のお願いするようにしましょう。混ぜ合わせる作業はプロならばしっかりとこなしてくれますし、耐用年数も約3年伸ばす事が出来ます。熟練度が低い業者の場合は、1液型を積極的に使うことが多くあると聞きます。
また、業者から提出されるお見積もり書には何液型か書いていない事がほとんどです。この時に何液型の塗料を使っているのか見積もりの段階で確認するようにしましょう。
塗料についてお困り事があれば、さいたま市・川越市の塗装専門店であるミヤケンまでご相談ください。
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