外壁塗装は何回塗りが正しい?
住まいを長く住み続けられるようにするためには、定期的なメンテナンスが必要です。
外壁は常に紫外線や雨風の影響を受けているため、色あせやひび割れなど発生しますが、塗装を行うことでひび割れも改善されると同時に外壁の耐久性を向上することができます。
色あせしにくい色をご紹介しておりますので、ぜひ以下の動画からご覧ください!
しかし、ただ塗装するだけでは耐久性を上げることはできません。塗る回数によって外壁の耐久性が決まります。
そこで今回は、外壁のメンテナンスに欠かせない塗装工事で、何回塗りが適切なのかご紹介します。
■外壁塗装の適切な塗り回数は?
外壁塗装では、3回塗りが基本です。
「一度塗るだけで良いのでは?」と思ってしまうかもしれませんが、一度塗っただけでは塗料の機能性を十分に発揮することができません。
塗料メーカーでも3回塗りを前提に作られているため、一度塗るだけでは不十分なのです。
3回塗りは下塗り・中塗り・上塗りに分かれており、それぞれ目的を持って塗装されています。
各工程がどんな役割を持っているのか解説していきましょう。
- 下塗りの目的
外壁塗装をする前に高圧洗浄で汚れを綺麗に落とし、ひび割れやクラックがある場合は、塗装してもひび割れが再発しないように下地補修を行います。
上記の作業を行うことで、外壁面を綺麗に整えたらいよいよ下塗り作業に入ります。
下塗りを行う目的は、中塗り・上塗りで使用する塗料が外壁にしっかりと密着できるようにすることです。塗装作業の中でも特に重要な部分で、下塗りがきちんとできているか、そうでないかで仕上がりや塗料の耐久性が変わります。
また、中塗り・上塗りとは異なり下塗り専用の塗料を使っています。
それぞれの塗料にも相性があるため、メーカーでは「この上塗りにはこの下塗り塗料を使ってください」と指定されることも多いです。 - 中塗りの目的
中塗りは上塗りと同じ塗料を使っているため、基本的に上塗りと同じく外壁の美観性や機能性、耐久性を向上させることが目的です。
ただし、1回だけでは塗膜も不十分ということから中塗り作業が必要なのです。 - 上塗りの目的
上塗りの目的は中塗りと同様、塗料が持っている機能を十分に発揮させるためです。
塗料には様々な種類があり、ウレタンやシリコン、フッ素塗料など種類によって特徴も大きく異なってきます。
例えばシリコン塗料は撥水(はっすい)性に優れており、汚れにくい性質を持っています。
他にも断熱塗料を選べば外気の熱や寒さが外壁を通して室内に影響しないため、室内環境も冬は暖かく夏は涼しく保ちやすくなります。
このように、機能性や特徴が塗料によって大きく異なるため、どんな機能を持たせたいかで選ぶようにしましょう。
■場合によって3回以上塗装することもある!?
外壁塗装は3回塗りが基本ではありますが、場合によっては3回以上塗装することもあります。
では、どんな時に必要なのか解説していきます。
- 劣化が激しい場合
下地の劣化が進行しており、状態が悪くなっていると3回以上の塗装作業が必要な場合があります。
塗装する表面の状態が悪いと塗料の吸い込みやすさが上がってしまい、1回の下塗りでは塗膜が十分に作れないことも多いです。
そのため、表面の状態が悪ければ下塗り作業を2回行うことになるでしょう。
下塗りの回数が増えたとしても中塗り・上塗りとは別の塗料を使っているため、中塗り・上塗りの工程が減るわけではありません。 - 塗料メーカーの規定
メーカーによっては3回塗りではなく、4回塗りをした方が良いと規定されている場合もあります。
規定を守ると塗料メーカーが設定した耐久年数まで塗膜を維持できる可能性が高くなります。
さらに、断熱効果や防サビ効果など、塗料が持つ様々な機能性も十分に発揮することができます。
■2回塗りを行う場合
前述のように3回塗りや、それ以上の他に2回塗りだけで良い場合もあります。
これは手抜き工事というわけではなく、規定として行っているため問題はありません。ここからは、2回塗りを行う時はどんなものがあるのか解説します。
- クリヤー塗装の場合
クリヤー塗装は、顔料を含まない透明な塗料を使った、外壁本来の色味を活かせる塗装工法です。
例えば石材調やタイル調、レンガ調のデザインのあるサイディングの場合、上から顔料を含む塗料で塗ってしまうと模様を塗り潰してしまいます。
クリヤー塗装なら機能性・耐久性を向上させつつ美しいデザインをそのまま生かすことができます。
そのため、外壁に直接コーティングさせることで、クリヤーの効果を発揮できるため下塗りが不要の上塗り2回で仕上げていきます。
クリヤーにもグレードはいくつかあり、約13年~20年と、塗料によって耐久性は異なります。
■塗り回数を偽る悪質な業者に注意!
前述でもご紹介したように3回塗り以上が必要なケースもありますが、中には必要なくても「5回塗った方が耐久性があがります!」と提案してくる業者も存在します。「多く塗ればその分耐久年数も増える」「塗装がはがれなくなる」と言われてしまうかもしれませんが、こうした言葉には根拠がないため、悪質な業者である確率が高いでしょう。塗り回数は多ければ多いほど良いのではなく、メーカーの規定通りに塗ることが大切です。
さらに、3回塗りで案内していても実際工事をした時は1回塗りしかしていないという業者も存在します。
とは言え、工事中の様子をずっと見ているのは不可能です。そのため、工事後にしっかりと工事中の様子を写真で撮影して報告をしてくれる業者に選ぶことがポイントです。
塗装工事を依頼する前に、工事をお願いする業者の取り組みにも注意して相談すると良いでしょう。
■正しい塗り回数で、お家を長持ちしましょう
今回は外壁塗装は何回塗りが基本なのか解説していきました。
一般的には下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りで行われますが、場合によっては3回塗り以上になることもあれば、2回塗りで済む場合もあります。
しかし、中には本来3回塗りで良いところを「うちは5回で塗ってます!その方が長持ちします!」と説明が不十分な業者も存在します。
さらに3回塗りを行う所を
外壁塗装をご検討している方は、何故この塗り回数なのかをしっかりと説明してくれる業者や、塗装工事中の写真を撮って報告してくれるを選ぶことで、よりよい塗り替えを行うことが出来るでしょう。
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