外壁・屋根を塗装するなら、色選びはとても重要な作業です。
家全体をどんな印象にしたいか、周囲との調和と個性の演出のバランスなど、期待が膨らむ一方悩みがつきないのもこの色選びです。
このページでは、外壁・屋根塗装の色選びのポイントや色の印象、配色の方法について紹介しています。

■色選びのポイント

色選びのポイントや注意点についてまとめました。

• 周囲の建物や街並みと調和した色を選ぶ
  自分好みの色を外壁にしたいと考えていても、やはり周囲との調和も十分に検討する必要があります。
  悪目立ちするような色を選んでしまうと、近所からクレームが来てしまったり、市区町村の景観ガイドラインに違反してしまう可能性もあります。
  長く住み続ける家ですから街並みと調和した色を選択して、トラブルを未然に防いだ方がいいでしょう。
  
• 家全体の色のバランスを考える
  屋根やドアなどの付帯部分との色のバランスも重要です。外壁は面積が大きい分、家のイメージを大きく左右します。外壁の色を検討する際は、家全体としてどのような仕上がりになるかもよく考えましょう。
  
• 汚れや色あせしやすい色を把握する
  次の外壁のメンテンナンスまでの間、より美しい状態を保ちたいですよね。汚れが目立ちやすい色や色あせしやすい色は、建物の美観を損なってしまいます。色選びの際には、そのあたりも考慮に入れておきましょう。
  

• 実際に塗装した場合を想定する
  塗料の色見本をよく見て外壁の色を決めても、実際に塗装したら印象が違っていたというトラブルは時々起こります。色は太陽光の当たり具合で印象が変わります。色選びの際は色見本を外で、朝・昼・夜の時間帯ごとに確認することをおすすめします。
• 面積効果を考える
  色は塗っている面積によって印象が変わります。これを面積効果と言います。面積が大きい方が、明るい色はより明るく鮮やかに、暗い色はより暗く感じられます。色見本を確認する時は、出来るだけ大きなものを用意してもらうようにしましょう。
  

■主な色の印象

外壁に使用される主な色の印象についてまとめました。

• 白
  どんな色とも合わせやすく人気があるのが白です。清潔感や高級感を演出でき、周囲の景観にも溶け込みやすいのが特徴です。白は雨だれ汚れなど、どうしても汚れが目立ちやすくなるのが欠点です。
  
• 黒色
  黒は落ち着いた印象で、モノトーンの配色にするとスタイリッシュに仕上がります。近年のシンプルな住宅とは特に相性がよく、モダンで洗練された印象になります。汚れは目立ちにくく、色あせなどの変色も起きにくいですが、もし色あせしてしまうと目立ちやすいのが難点です。
  
• グレー
  落ち着いた印象のグレーは、高級感や重厚感が演出できます。モノトーンやベージュ系などの落ち着いた配色を加えることで、まとまりのある印象になります。汚れが目立ちにくいのもメリットの一つです。
  
• ベージュ
  ベージュは、外壁の色としてよく選ばれる定番カラーです。雨樋やサッシなどの付帯部分を濃い目の色にすることで、メリハリが付いてよりベージュの良さが際立ちます。原色系とは相性が悪いので、注意が必要です。
  
• 茶色
  温もりがあり、安心感を与えてくれる茶色は、周囲と調和しやすい色です。茶色は色のバリエーションが豊富なので、イメージしている仕上がりにするためには色見本をよく吟味して決定しましょう。
  
• 緑色
  緑色は爽やかなイメージがあり、落ち着いた深い緑色は外国風のおしゃれな印象になります。植物の色でもあるため、庭なども含めて統一感を演出できます。
  
• ピンク
  ピンクは優しい印象を与える色で、淡い色と合わせれば上品に、暗い色と合わせると引き締まって見えます。彩度の高いピンクを選ぶと悪目立ちしてしまう可能性があるので、周囲の環境との調和を意識して色選びしましょう。
  
• 青・水色
  青色は落ち着いたイメージ、水色は爽やかなイメージを演出できます。マリンカラーの白を合わせると、より引き立ちます。明るめの色は目立つので、周囲の環境を考慮する必要があります。
  
• オレンジ・黄色
  オレンジ、黄色共に淡い色は優しく温かみのある印象に、明るい彩度の高い色は元気で明るい印象になります。白や茶色などの落ち着いた色と相性がいい色です。濃い色は周囲から目立ってしまう可能性がありますので、アクセント程度にしておくとよいでしょう。
  

■外壁屋根で人気の色

外壁や屋根で使用される人気の色についてご紹介します。

• 外壁で人気の色
  外壁は、定番のベージュ系やグレー系、最近はホワイト系の色も人気です。ベージュ×茶色やグレー×白など、落ち着いた穏やかな色を合わせることでまとまった印象に仕上がります。
  また、ベージュ×オレンジ系や白×グリーン系などメリハリのある色を合わせて際立たせることで、華やかさやスタイリッシュさを演出できます。
  
• 屋根で人気の色
  屋根は、色あせしにくく、汚れも目立ちにくい黒やグレー、ブラウンなどの暗めの色が人気です。
  
  外壁がグレーなら屋根は濃いグレーや黒、外壁がベージュなら屋根はブラウン系など外壁とのバランスを考えて屋根の色を検討しましょう。
  外壁塗装の色選びや塗料の選び方などは『元プロが教える「外壁塗装」の真実』といったサイトでも紹介しているようですので参考にしてみてもいいかもしれません。

 

■色見本やカラーシミュレーションを使う

これから数十年、付き合っていく色を決めるのはとても慎重になりますよね。色選びには3つのやり方があります。「色見本帳」「カラーミュレーション」「完成後の現場見学」です。色選びの検討の状況によって使い分けましょう。

• 色見本帳
  塗料によって色の種類が異なります。そのため、まずは各塗料メーカーから発行されている色見本帳から気になる色をピックアップしていきます。
  色の候補が決まったら大きな色見本をお家の外壁に合わせて離れたところから確認してみましょう。室内の照明と太陽光では色味が異なるため、一度は外で確認することが大切です。
  
• カラーシミュレーション
  今のお家の色から一新したい場合は色見本帳から選ぶ前にカラーシミュレーションがおすすめです。ご自宅の外観写真を加工し、モニター上で色を当てはめるやり方です。塗装後のイメージがわかります。ただ、少しの色の違いはパソコン上では差が出ませんので100％信頼することは危険です。
• 完成後の現場見学
  実際に塗装をした現場を見学することもおすすめです。塗装後のイメージが分かります。工事をする会社の塗装実績によって見学できない場合もありますので担当者へ確認してみましょう。

■失敗しない外壁・屋根塗装の色選びは慎重に行いましょう

今回は、外壁・屋根塗装の色選びのポイントや色の印象、配色の方法について紹介しました。
色によって印象や配色のバランスは異なります。そのため、外壁・屋根塗装の色選びは、周囲との調和や実際に塗装した場合も考慮に入れて行うことが重要です。
また、屋根・外壁・付帯部分を合わせた家全体として配色のバランスを決めることで、イメージした仕上がりに近づきます。
これから10年以上付き合っていく色なので色見本やカラーシミュレーション、完成現場見学を活用して、色選びを成功に導きましょう。

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