外壁タイルの特徴とメンテナンス方法について
住宅だけでなくビルの外壁材として昔から使われているのが外壁タイルです。
高級感の演出や独特の風合いから人気が高い外壁タイルですが、実際にどんなものかよくわからない、サイディングとどこか違うの?という人もいるでしょう。
そこで今回は特徴や種類、メリット・デメリットやメンテナンスの方法など外壁タイルについて詳しく解説していきます。
■外壁タイルの特徴
1,000度を超える高温で砂や石などの素材を焼き固めて作られるタイルは強度が高く、傷が付きにくいという特徴があります。
また、丈夫で耐火性や耐水性にも優れていることから、外壁材として人気が高いです。タイルを1枚ずつ貼り付けていく外壁タイルはデザイン性が高く、建物の外壁に使用することで重厚感や高級感を演出できます。
丈夫で自由度が高いタイルは外壁だけでなく、床や内装などにも使われることのある人気の建材です。
■外壁タイルのメリット・デメリット
外壁材として人気の高い外壁タイルですが、実際に採用するならメリットとデメリットをしっかり把握しておく必要があります。
それぞれ細かく解説していきます。
【外壁タイルのメリット】
- 高い耐久性
砂や石を高温で焼き固めたタイルは高い耐久性を誇ります。
丈夫で耐火性や耐水性も高いため、日差しや雨風にさらされ続けても劣化しにくいことから、外壁材としてとても優秀といえるでしょう。
中でも磁器質のタイルは給水率が1%ともいわれており、水がしみ込む心配はほぼありません。しみ込んだ水が凍結することで引き起こされる破損や亀裂の懸念がある寒冷地の建物にはぴったりの外壁材です。
- メンテナンスの頻度が低い
前述のとおり、耐久性に優れているということはメンテナンスの頻度が少なくて済むということにも繋がります。
タイル自体は丈夫で、下地や目地のメンテナンスさえ怠らなければ半永久的に使用できるといわれています。
定期的な塗装や入れ替えが必要となる他の外壁材と比べるとランニングコストがかかりません。
- デザイン性が高い
素材を焼き固めて作るタイルは、1枚1枚に表情があり、他の外壁材よりもニュアンスのある仕上がりが可能です。
また、素材が硬質なので重厚感や高級感を出しやすく組み合わせ次第で様々な表現ができるデザイン性の高さは、外壁タイルの大きなメリットといえるでしょう。
【外壁タイルのデメリット】
- コストがかかる
外壁タイルのデメリットとして挙げられるのがコストの高さです。
現在の住宅建築で主流となりつつあるのが、窯業系サイディングと呼ばれる外壁材です。施工がしやすく安価なため人気がありますが、窯業系サイディングに比べると外壁タイルは倍近くの価格になります。初期費用の高さから外壁タイルの採用を見送る人もいるなど、コスト面においてデメリットといえるでしょう。
- 施工技術が必要
1枚ずつ貼り付けていく作業となる外壁タイルは、熟練した職人の腕が求められます。
技術のない職人に施工を任せてしまうとタイルがしっかりと張り付かずに浮いてしまったり、ゆがんでしまう等の施工不良が起きやすいです。
こういった事態を避けるためには、腕のある職人を抱える施工会社に依頼する必要がありますが、その見極めは簡単ではありません。
また、熟練した職人に依頼するにはそれなりの費用もかかります。
- タイルはがれ落ちてしまう危険がある
タイルは劣化しにくい外壁材ですが、下地や目地が経年劣化を起こせば当然ながらはがれ落ちる危険があります。
定期的な点検やメンテナンスを怠ったり、腕のない職人が施工したりすることで思わぬ事故が起こる可能性があることも頭に入れておく必要があるでしょう。
しかし、裏を返せば腕のいい職人による施工や定期的なメンテナンスを行えばそのような危険はほとんどないということになります。
■外壁タイルのメンテナンス方法や費用
ここまで外壁タイルのメリット・デメリットについて解説してきましたが、実際にメンテナンスをする場合はどうすればよいのでしょうか?
日頃できることや定期的なメンテナンスの方法、費用相場について詳しく解説していきます。
- 水洗いだけでもメンテナンスになる
劣化しにくいタイルですが、表面や目地にコケが生えてしまうことがあります。
放っておくと浸食して劣化を早めてしまうので、水をかけながら柔らかいスポンジなどで優しくこすって落としましょう。
この時、高圧洗浄機などで高い水圧をかけると目地が傷んだりタイルが傷ついたりするおそれがあるので注意が必要です。
- 破損やはがれが見つかったら業者へ補修を依頼する
タイルのひびや欠け、破損やはがれが見つかった場合は自分で補修などはせずに業者へ点検依頼をしましょう。
目に見えないだけで他の部分でも劣化症状が起きている恐れがあります。
自分で補修してしまうとかえって状態を悪化させ、メンテナンス費用が加算される場合があります。
また、放っておくと破損したところから雨水などがしみ込み、目地や下地を腐食させてしまうおそれがあります。
破損を見つけたら早めに業者へ補修依頼を行いましょう。
- メンテナンスは7~10年に1回以上が望ましい
タイルそのものは耐久性に優れていても、下地や目地も同じわけありません。
一般的に目地の補修は7~10年おきが望ましいとされており、タイル自体に修繕の必要がなければ目地のコーキング材を打ち直すだけで済みます。
下地について修繕を行う場合は、タイルを一度すべてはがす必要があります。
しかし、はがす作業を行う際にタイル自体を傷つけてしまう確率が高いため、再利用することは少なく新しいタイルを貼るのが一般的です。
- 外壁タイルの修繕費用の目安
使用しているタイルや状態にもよりますが、ミヤケンでご案内している各劣化症状に対するメンテナンス費用は以下の通りです。
あくまでも参考金額のため、まずはミヤケンまでご相談ください。
劣化症状 | 施工費用 |
汚れの付着による「白華現象」 | 1,050円~/㎡ |
タイルの浮きやはがれ | 1枚当たり 35,000~円/㎡ |
タイルのひび割れや欠け | 1枚当たり 35,000~円/㎡ |
目地の補修や打ち直し | 150,000円~ |
タイルの交換 | 150,000円~ |
■耐久性に優れていてもメンテナンスは必要です
今回は外壁タイルの特徴や種類、メリット・デメリットやメンテナンス方法などをご紹介しました。
独特の風合いや耐久性の高さから住宅だけでなくビルなどの外壁材として人気のある外壁タイルは、メンテナンスの頻度が低いためトータルで見るとコストパフォーマンスのいい外壁材といえるでしょう。
しかし、全くメンテナンスがいらないというわけではありません。
職人の手作業で作られている外壁タイルは、高い施工技術が必要な外壁材でもあります。
誤って経験・実績の少ない業者に依頼してしまうと、施工不良によるタイルのはがれが発生することがあります。
外壁タイル仕様のお家でメンテナンスを検討している方は、信頼のおける施工会社の選定がポイントとなるでしょう。
「どこがいい業者なのか分からない」と迷ってしまった方は、ミヤケンまでご相談ください。
また、すでに別の業者から見積もりをもらったという方でも正しい金額であるかの相談も承ります。
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