マンションの外壁塗装は必要?実施するべきサインも紹介

マンションの大規模修繕において、実施されることの多い外壁塗装。施工にあたってまとまった費用を必要とするため、本当に必要なのか気になっているマンションオーナーの方も多いのではないでしょうか。
本記事では、マンション外壁塗装の必要性や、外壁塗装が必要なサインについて解説します。また、外壁塗装をするにあたって知っておきたい、外壁塗装に用いられる塗料やその特徴、外壁塗装の工程についてもお伝えします。
マンションの外壁塗装の必要性
マンションの外壁塗装を行えば、建物の劣化を防げます。外壁は雨風や紫外線など外部からのダメージを受け続けるため、時間の経過とともに劣化することは避けられません。外壁塗装を行わずに放置していると、外壁の防汚性や防水性が保てず、雨漏りや腐食の原因となってしまいます。外壁塗装を行えば、防汚性や防水性を保つことができ、建物の資産価値の維持にもつながります。
また、外観を一新でき、見た目を美しくできるのも、外壁塗装が必要な理由の一つです。経年劣化した外壁は、色褪せやヒビなどによって古びた印象を与えてしまいがちです。定期的に外壁塗装を行えば、美観の維持につながり、住まいを探している方に対するアピールになります。
国土交通省が公表した「令和4年度 住宅市場動向調査報告書」では、中古の集合住宅を取得した世帯が中古住宅を選んだ理由の4位として「外装、内装、水回り等がリフォームされて おり、きれいだったから」があげられており、売れやすいマンションを目指すためにも、外壁塗装が必要なことがわかります。
マンションの外壁塗装が必要なサイン
マンションの外壁塗装をいつ行えばよいか疑問を抱えている方もいらっしゃるでしょう。
マンションの外壁塗装が必要なサインは以下のとおりです。
- 外壁が劣化している
- 塗料の寿命が迫っている
- 前回の外壁塗装から12年以上経過している
それぞれのサインについて解説します。
外壁が劣化している
外壁に劣化が見られたときは、外装塗装を行うサインです。具体的には、以下の状態を指します。
劣化の種類 特徴 チョーキング 外壁をなでたときに、指にチョークのような白い粉がつく 塗膜剥離・膨張 塗膜に水分が入り込み、塗装面が剥がれていたり、膨らんだりしている ひび割れ(クラッシュ) 乾燥と膨張を繰り返した結果、塗料にひび割れが生じている(ひび割れの幅が0.3mm以上の場合、雨水が入り込む可能性が高い) 露筋 鉄筋が腐食・膨張し、むき出しになっている シーリングの劣化 紫外線の影響で外壁のすきまを埋めるシーリングが劣化している 特に、「塗膜剥離・膨張」や「ひび割れ(クラッシュ)」「シーリングの劣化」は、劣化の進行度が高い状態です。放置すると、住宅の構造にまで影響を及ぼすことも考えられるため、すみやかに外装塗装や補修などの対応が必要です。
塗料の寿命が迫っている
外壁塗装を行うタイミングを検討するときは、塗料の寿命も考慮する必要があります。外壁塗装に使用される塗料には寿命があり、種類によってその長さは異なります。代表的な塗料の寿命の目安は、以下の表のとおりです。
塗料の種類 寿命の目安 ウレタン 8〜10年 シリコン 10〜15年 フッ素 15〜20年 無機 20〜25年 金額が高い塗料ほど寿命は長い傾向にありますが、必ずしもそうとは言い切れません。日本ペイントや関西ペイントなど大手の塗料メーカーであれば、ホームページ上に寿命を後悔しているケースが多いため、実際の寿命を知りたい場合は確認してみるとよいでしょう。
前回の外壁塗装から12年以上経過している
前回の外装塗装から12年以上経過している場合も、外装塗装を行うタイミングと言えます。国土交通省が報告した「令和3年度マンション大規模修繕工事 に関する実態調査」によると、外装塗装を含むマンションの大規模修繕工事の平均修繕周期は13年が最も多く、全体の約7割が12〜15年の周期で実施していることがわかります。
ただし、塗料や外壁材、立地条件によって外壁塗装を行うタイミングは異なるため、あくまで目安と捉えるとよいでしょう。
マンションの外壁塗装で用いられる塗料とその特徴
マンションの外壁塗装に使われる塗料には、さまざまな種類があります。それぞれ価格、耐久性、機能などに特徴があり、選ぶ際のポイントになります。理想的な塗料を見つけるには、それぞれの特徴をしっかり理解することが大切です。
ここからは、外壁塗装に用いられる塗料とその特徴について解説します。シリコン塗料
シリコン塗料は、外壁塗装で人気の高い塗料の一つです。耐用年数が10〜15年と長いことに加え、価格や性能のバランスが優れているためです。主成分がシリコン樹脂で構成されており、塗装後は光沢感のある仕上がりになるうえ、耐久性にも優れています。
さらに、透湿性に優れており結露が発生しにくいため、湿気の多い環境にも適した塗料です。また、施工費用の目安は1㎡あたり2,300〜3,500円と、コストパフォーマンスにも優れています。
一方で、シリコン塗料には注意点もあります。密着性がやや弱く、重ね塗りが難しいため、適切な下塗り材を使用することが重要です。また、施工時には塗料をこまめにかき混ぜる必要があり、扱いに慣れていないと仕上がりに差が出やすいため、DIYには向いていません。
フッ素塗料
フッ素塗料は、耐久性の高さと汚れにくさが特徴の高性能塗料です。寿命が長く、塗り替えの頻度が少なく済むため、主にビルや商業施設などの大規模建築で使用されます。
フッ素塗料は、紫外線や太陽光に強い耐熱性を持っています。また、親水性に優れているため、汚れが雨水で流れやすく、外観をきれいに保てます。さらに、防カビ性・防藻性や防水性も兼ね備えており、湿気の多い地域や日当たりが悪い地域にも最適です。
ただし、価格は1㎡あたり3,500円以上と、シリコン塗料やウレタン塗料と比べると高価です。そのため、一般住宅では外壁全体ではなく、劣化しやすい屋根部分に限定して使うケースもあります。屋根をフッ素塗料で塗装すると、外壁と劣化速度を揃えられ、トータルのメンテナンス費用を抑える効果を期待できるでしょう。
また、フッ素塗料には艶があるため、和風建築物などには向いていません。また、結合力が強いため、再塗装時には特別な下塗り材が必要です。
セラミック塗料
セラミック塗料は、セラミック成分を配合した塗料で、耐候性や断熱性、意匠性に優れているのが特徴です。セラミックは無機物の一種で、紫外線や雨風に強く、寿命は20〜25年と非常に高い耐久性を持ちます。そのため、メンテナンス頻度を減らしたい場合に適した選択肢といえるでしょう。
セラミックを配合した塗料には、「無機塗料」や「断熱・遮熱塗料」、「意匠性をもたせた塗料」があり、それぞれに特殊な機能があるため、用途に合わせたものを選ぶことが可能です。
光触媒塗料
光触媒塗料は、二酸化チタンを主成分とする特殊な塗料で、日光に反応して汚れを分解する「セルフクリーニング効果」が大きな特徴です。表面についた有機汚れを紫外線によって分解し、さらに親水性により雨水で汚れを洗い流す仕組みを持っています。この特徴により、交通量の多い道路沿いや排気ガスが多い場所でも、外壁を長期間きれいに保てます。外壁の美観を保ちたい場合や、汚れがつきやすい立地のケースでは最適な塗料といえるでしょう。
また、カビやコケの発生を抑える効果もあり、湿度の高い地域や風通しが悪い場所にも適しています。寿命は10〜20年と長く、塗り替え頻度を抑えられるため、トータルでのメンテナンスコスト削減が期待できるでしょう。
ただし、光触媒塗料にはデメリットもあります。たとえば、下塗りから光触媒コーティングまでの工程が多いため工期が長くなることです。また、日光が当たらない場所では効果が発揮されにくく、使用できるカラーバリエーションが限られる点もデメリットとしてあげられます。
無機塗料
無機塗料は、鉱物やガラスなどの無機物を主成分とする、耐久性や耐候性に優れた高性能な塗料です。アクリルやシリコン、フッ素をはじめとする有機塗料に比べて、紫外線や雨風による劣化が少ないのが特徴です。また、耐用年数は20〜25年と長いため、メンテナンス回数を減らしたい場合に適しています。さらに、不燃性があるため、火災への対策を検討する際の選択肢の一つとなるでしょう。
一方で、無機塗料は塗膜が硬いため、ひび割れが起きやすいというデメリットもあります。また、無機塗料は密着性に課題があり、再塗装すると新しい塗料が密着しにくく、塗料が剥がれやすくなりがちです。
ラジカル塗料
ラジカル塗料は、塗料の劣化要因である「ラジカル」を抑制する技術を活用した塗料です。一般的な塗料に使用される酸化チタンは、紫外線にさらされると劣化因子であるラジカルを発生させ、塗膜を破壊してチョーキング現象(外壁を触るとチョークの粉のようなものが手につく現象)を引き起こしがちです。しかし、ラジカル塗料は「ラジカル制御型酸化チタン」を採用し、劣化を防ぐための工夫が施されているため、チョーキング現象を起こしにくい構造となっています。
そういった性能により、紫外線や風雨に対する耐久性が向上し、塗膜の寿命が延びるのがラジカル塗料のメリットです。寿命は約10年以上とされており、広く利用されているシリコン塗料よりも高い耐久性を持つことから、近年外壁塗装の塗料として注目されています。
マンションの外壁塗装の工程
マンションの外壁塗装は、塗料を塗るだけではなく、防水工事やシーリングの打ち替え、下地の補修など大掛かりな作業は避けられません。そのため、マンション全体をメンテナンスするための大規模修繕工事の一部として行われるのが一般的です。
ここからは、マンションの外壁塗装の工程を解説します。足場の設置
外壁塗装では、安全かつ効率的に作業をするための足場の設置は欠かせない工程です。外装塗装は高さ2m以上の高所作業となるため、外部足場の設置が必須となります。通常、外部ビデ足場を使用しますが、敷地が狭い場合には単管足場を採用することもあるでしょう。マンションの高さが非常に高い場合には、安全性を考慮して高所作業車が用いられる場合もあります。また、最上階に手すりを設置することと各箇所に巾木を取り付けることが義務付けられています。
高圧洗浄
塗装作業を行う前には、高圧洗浄を行い、外壁に付着した汚れを落とします。汚れた状態で塗装をしても、塗料がしっかりと付着しないため、十分に塗装の効果を得られません。ひどい汚れがある場合には、薬品を使用しながら汚れを除去します。
下地処理・養生
外壁塗装では、下地処理と養生が塗装の仕上がりを左右する重要な工程です。下地処理では、既存の外壁に発生したクラックや剥がれを補修します。クラックに対しては、カッターでV字に削り、防水モルタルやコーキング材で補修を行い、既存の塗膜が剥がれている箇所に対しては、ケレンベラやサンダーで丁寧に取り除きます。
養生は、塗料が付着してはいけない部分を保護する作業です。窓やドアなどの開口部にはマスカーを使用し、大きな部分にはビニールシートを使います。養生の精度が仕上がりの美しさに直結するため、丁寧な作業が求められます。
塗装作業
外壁塗装の塗装作業は、下塗り、中塗り、上塗りの3段階で行われます。段階的に塗装することで、均一で耐久性の高い外壁塗装につながります。
フィラー材やシーラーを塗布する下塗りは、外壁の素材と塗料を密着させるために必要な作業です。ローラーや刷毛を用い、均一に丁寧に作業することが大切です。
下塗りが乾燥したら、外壁に色をつける中塗りの作業を行い、乾いた後に再度同じ塗料で上塗りすることで、深みのある仕上がりになります。マンションの外装塗装は、劣化を防止したり、見た目を美しくしたりするために必要
マンションにおける外装塗装は、建物の劣化を防いだり、資産価値を高めたりするために必要です。
外装塗装を実施すべきサインとして、「外壁が劣化している」「塗料の寿命が迫っている」「前回の外壁塗装から12年以上経過している」の3つがあげられます。
外壁塗装に使用される塗料にはさまざまな種類があり、それぞれに特徴があるため、自身の要望にあった塗料を選ぶことが大切です。
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