外壁の色は、外観の印象を決めると言っても過言ではありません。
スタイリッシュだったり落ち着いた雰囲気だったりと、色がもたらす効果は心身に大きな影響を与えます。
経年劣化で色が変わったりイメージチェンジをしたいと考えていたりする場合は、外壁塗装で新しい色に変えてみませんか。

今回は、外壁の色選びで失敗しないためのポイントを解説します。
満足のいく色を選んで、長く愛用していきましょう。

外壁の色選びで失敗してしまう主な理由

「仕上がりを確認できない」「経年劣化を予測できない」などが主な失敗理由です。
詳しい内容を見ていきましょう。

仕上がりを確認できない

色選びで頭を悩ませるのが、仕上がりをうまく想像できないことです。
どれだけ「この色がいい」と気に入っても、実際塗ると想像とは違ったということはよくあります。
紙に塗るのとは違い、外壁には凹凸があったり光の反射によって見え方が違ったりするため、イメージしにくいのです。
シミュレーション機能で色を確認することもできますが、あくまでも一例にすぎません。
塗り終えるまで仕上がりを確認できない点が、外壁の色選びの難しさです。

経年劣化を予測できない

外壁塗装は、いつまでも塗りたてのときの色味を維持することはできません。
月日が経つにつれて変色するため、徐々に日焼けや雨だれが目立ちます。
最初は美しい見た目でも、少しずつ色が変わることは覚えておかなければなりません。
時間が経ってもなるべくきれいな状態を保ちたい場合は、色選びの段階で経年劣化を考慮して色を決める必要があります。
色別の経年劣化については業者に聞くと教えてくれるでしょう。

外壁の色選びでよくある失敗例

では実際に、どのような失敗例があるのか見ていきましょう。

仕上がりのイメージが違った

施工後に、仕上がりが思っていたものと違ったってことはよくあります。
これは小さなサンプル帳で色を確認してから選んでいることが原因です。
色は面積によって見え方が異なることをご存じでしょうか。
面積効果といわれており、面積が広がると濃い色は暗く見え、薄い色は明るく見える傾向にあります。

周囲との調和を考慮していなかった

外壁の色は好きな色を選んでも問題ありませんが、色によっては近隣からクレームが来ることもあります。
周りの建物が白色やベージュ色のなか目立つ色を選んだ場合、悪目立ちしかねません。
周囲に家がなければそこまで問題にはなりませんが、住宅街の場合は周囲との調和も考慮する必要があります。
地域によっては景観ガイドラインで外壁の色が決められていることもあるため、まずは自治体や地域に確認をとるようにしましょう。

ドアや屋根とマッチしていなかった

外壁の色選びに集中しすぎて、他の部位とのカラーバランスを考えていなかったという失敗例もあります。
外観は外壁やドア、屋根の色合いのバランスを見ておしゃれかどうか印象づけられます。
外壁だけ色を変える場合は、既存のドアや屋根の色合いも考えて選ぶようにすれば失敗しないでしょう。

汚れが目立つ色にしてしまった

どの色を選んでも塗装後しばらくはきれいな状態を保ちますが、雨風や紫外線の影響で徐々に汚れが付着します。
このとき、汚れが目立つ色を選んでいると、通常よりも悪目立ちすることがあります。
実は、色によって汚れが目立つ・目立ちにくいがあるのです。
鮮やかな色や濃い色は汚れが目立ちやすいとされています。
一方、ベージュやブラックなどは汚れが目立ちにくく、多くの建物に使用されています。
外壁の色を選ぶ際は、汚れが目立つかどうかにも着目してみるとよいでしょう。

時間や天候を考慮していなかった

外壁は外にあるため、室内で色見本を確認すると塗装後に見え方が違うとなりやすくなります。
外壁の色は時間帯や天候によって左右されるため、タイミングによっては「見栄えが悪い」「おしゃれに見えない」となることも少なくありません。
思い描いていた見え方とのギャップをなくすためにも、外壁の色を選ぶ際は外で色見本を確認するのがおすすめです。
できれば朝・夕方・夜と時間帯を変えて確認すると、より完成後のイメージが湧きやすくなるでしょう。

外壁の色選びで失敗しないためのポイント

ここでは、外壁の色選びで失敗しないための具体的なポイントを解説します。

ポイント①外壁塗装の色見本を確認する

外壁の色の候補をピックアップするために、まずは外壁塗装の色見本をチェックしましょう。
色見本には塗料ごとのカラーバリエーションをまとめたものであり、塗料によってラインナップが異なります。
色見本にはWEBカタログや紙媒体のものなどさまざまありますが、できれば実際に塗装されたサンプル帳を確認するのがおすすめです。
塗ったときの色味や質感を確認できるので、イメージが湧きやすくなります。

ポイント②ツヤの加減も確認する

塗料には「ツヤあり」と「ツヤなし」が存在します。
色だけではなくツヤ加減でも外壁の見え方は左右されるため、ここも考慮して選ぶのがおすすめです。
ツヤの加減には段階があるため、色見本に自然光を当てて角度を変えながら見てみましょう。

ポイント③外壁に使う色は2色までにする

外壁に複数の色を使いたい場合は、2色までに抑えるのがポイントです。
配色数が多いとバランスをとるのが難しくなるため、なるべく2色までにすることをおすすめします。
もし複数色使いたい場合は、業者とよく相談したうえで決めましょう。

ポイント④カラーシミュレーションを活用する

外壁の色をいくつかピックアップしたら、カラーシミュレーションを活用してみましょう。
カラーシミュレーションでは、3D化した自宅や自宅に似た形状の建物に選んだ色を照らし合わせます。
質感や光の反射率までは再現できませんが、大まかなイメージを掴むのに役立つソフトです。
建物全体の色合いも一緒に確認できるため、1色に絞る際に活用することをおすすめします。

外壁塗装におすすめの色

以下に挙げる8色は、外壁塗装におすすめの色です。
【おすすめの色】

• ベージュ
• ブラック
• グレー
• ブラウン
• ホワイト
• イエロー
• グリーン
• オレンジ

それぞれの色のメリット・デメリットにも触れて解説するので、一緒にご確認ください。

ベージュ

街中を見ていると、ベージュを採用している外壁をよく見ることはないでしょうか。
ベージュは自然界に馴染むナチュラルな色をしているため、多くの建物に使われています。
汚れが目立ちにくい色として注目を集めているのもポイントです。

【メリット】

• 和洋どちらにも馴染む
• 景観に馴染みやすい
• ぬくもりのある印象に仕上がる

【デメリット】

• メリハリのない印象になりやすい
• ありきたりな外観になりやすい

ブラック

クールで洗練された雰囲気が好みの方は、ブラックの外壁がおすすめです。
モダンでシックな雰囲気になる色なので、新築住宅に用いられることが増えました。

【メリット】

• 高級感を演出できる
• おしゃれで洗練された印象になる
• 黒ずみや雨だれが目立ちにくい

【デメリット】

• 紫外線によるダメージを受けやすい
• 景観地区に該当する地域では黒は悪目立ちする場合がある

グレー

汚れが目立ちにくい外壁にしたい場合は、グレーがおすすめです。
グレーは無難な色として多くの住宅で使用されていますが、その他にもおしゃれな色だからという理由で選ばれています。
白と組み合わせたらシンプルな雰囲気になり、ブラックと合わせればモダンな外観になるでしょう。

【メリット】

• センスのよい仕上がりになる
• 濃淡によって印象が変わる
• 汚れが分かりにくい

【デメリット】

• 色あせが目立ちやすいことがある
• 他の建物と色が被りやすい

ブラウン

ブラウンの外壁は、落ち着いた雰囲気に仕上がります。
他の色との相性もよいので、ツートンカラーにも用いられるでしょう。

【メリット】

• 汚れが目立ちにくい
• 落ち着いた雰囲気を演出できる
• 周囲に馴染みやすい

【デメリット】

• 色あせがわかりやすい
• ツヤありのブラウンは主張が強い

ホワイト

ホワイトの外壁は、明るくて清潔感のある印象を与えます。
ただ単色使いだと物足りなさが生まれるかもしれないので、グレーやブラウンなどと併用するのもおすすめです。

【メリット】

• シンプルな印象になる
• 清潔感を与えられる
• 外壁表面の温度上昇を抑えられる

【デメリット】

• 汚れが目立ちやすい
• 光を反射しやすくて眩しい

イエロー

一目見ただけで気持ちが明るくなる外観にしたい場合は、イエローがおすすめです。
淡く白っぽいイエローは景観に馴染みやすいので、挑戦しやすいでしょう。

【メリット】

• 見た目がパッとエネルギッシュになる
• 外国風な雰囲気を楽しめる
• 汚れが目立ちにくい

【デメリット】

• 周囲の建物から浮きやすい
• 濃いイエローは悪目立ちしやすい
• 威圧感のある印象になる

グリーン

定番な色は避けたいという場合は、グリーンなんていかがでしょうか。
英国風な雰囲気を演出でき、おしゃれで唯一無二な外観になります。
周りの建物とも被りにくい色なので、個性的な印象に仕上がるでしょう。

【メリット】

• おしゃれな外観に仕上がり
• 緑の多い景観に馴染む

【デメリット】

• 他の色と組み合わせにくい
• 近隣の建物と調和しにくい

オレンジ

一見オレンジは悪目立ちしそうですが、濃すぎないオレンジであれば家を明るく照らしてくれます。
意外と人気のある色なので、色鮮やかな色にしたいケースにおすすめです。

【メリット】

• 外観の印象が明るくなる
• 日当たりが悪くても色が映える

【デメリット】

• 景観に馴染みにくい
• 濃いオレンジは悪目立ちする

外壁の色は周囲とのバランスを考えよう

外壁の色は好きに選んでも問題ありませんが、あまりにも派手な色は避けるのが無難です。
景観に馴染む色を選ぶことで悪目立ちせず、近隣とも良好な関係を築きやすくなります。
本記事ではおすすめの色を紹介しているので、まずはそこから選んでみるとよいでしょう。

外壁の色選びで迷っている方は、ぜひ塗装経験が豊富なミヤケンにご相談ください。
求めている外観イメージをヒアリングして、色選びから色の組み合わせまでシミュレーションさせていただきます。
ミヤケンはアフターメンテナンス体制も整えておりますので、施工後にトラブルが生じた際はお気軽にお問い合わせください。