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コンクリート外壁の特徴と塗装料金

一昔前では無骨に見られるイメージだったコンクリートですが、最近ではデザイナーズ住宅にはオシャレな外壁材として利用されるケースが増えています。
本記事ではコンクリート外壁の特徴やリフォームする際に覚えておきたい情報をご紹介していきます。
コンクリート外壁に興味がある方や、既にコンクリート外壁の住宅に住んでいる方はぜひご参考ください。
コンクリート外壁

■コンクリート外壁の特徴

コンクリートはセメントに水や砂、砂利を混ぜたものです。
主にマンションやオフィスビルなど建物の規模が大きい場所に用いられることが多く、優れた強度が自慢となっています。最近では一般住宅でも採用されています。
また、コンクリート外壁は打ちっぱなしが基本です。
コンクリートの質感をそのままに、建物はシンプルなデザインが多く、場所によっては表面に塗装やタイルなどを施すこともあるため、コンクリート外壁であることが分からないようにする外観も増えてきています。

■コンクリート外壁のメリット・デメリット

ここからはコンクリート外壁のメリット・デメリットにてご紹介します。

  • メリット
    コンクリート外壁
    コンクリート外壁を採用すると様々な利点が得られます。
    断熱性・遮音性・耐震性・耐久性・気密性はどれも高く、様々な外的要因から快適な暮らしを守ってくれます。
    また、デザインの自由度が高いことも挙げられます。
    前述の通り、コンクリート外壁は素材をむき出しにしたおしゃれな外観にすることもできれば、塗装したりタイルを貼ったりすることも可能です。
    頑丈なコンクリート外壁は柱を必要がないため、広い空間や大きな窓を生み出せるようになっているのです。
    自由な間取りが作れるコンクリート外壁は型に流し込んで成形するため、真四角の家だけでなく湾曲する家も造れてしまいます。
    複雑なデザインにも対応できるので、空間づくりは無限大です。
    こだわりを詰め込んだ家にしたいという方は、コンクリート壁がおすすめです。
  • デメリット
    たくさんのメリットがある一方、デメリットも存在します。
    施工業者によってコンクリートの品質にバラつきが出やすいことが挙げられます。
    型流しで造るコンクリート外壁は工場で形成しており、温度によって出来が左右されるので温度管理が悪いと品質も悪くなりがちです。
    また、コンクリート外壁は木造よりも数倍の重量となるため、地盤が強くないと設置できません。
    地盤が弱いという場合には地盤改良が必要で、場合によっては杭の打設も行います。
    結露が発生しやすいというのもコンクリート外壁の欠点です。
    こちらは新築から永続的に続くものではありませんが、水分が完全に抜けるまで3~5年が必要です。
    その間は結露に悩まされることもあると覚えておきましょう。
    他にも熱伝導率が高いことで外の冷気や熱を吸収してしまい冷暖房が効きづらいという点や、雨染みやひびが目立ちやすい点もあります。
    さらに覚えておきたいのが、コンクリート外壁は引っ張る力に弱い点です。コンクリートは圧縮されてもびくともしません。
    しかし地震のように引っ張る力が加わると、簡単にひび割れてしまうのです。
    耐震性を向上させるために鉄筋コンクリートというものがあります。
    鉄筋コンクリートを採用すると、ただでさえ長かった工期がより一層長くなってしまいますが、その分耐震性などは強化されるでしょう。
  • コンクリートとモルタルの違い
    モルタル外壁塗装工事
    コンクリート外壁に似たものとして、モルタルという外壁材があります。
    モルタルはセメントに砂と水を加えたもので、コンクリートのように砂利を混ぜて作ったものになっていません。
    そのため強度としてはコンクリートの方が高くなっています。ただし表面の美しさを見るとモルタルの方に軍配が上がります。
    コンクリートは砂利も混ぜているため少々ザラザラとした質感が特徴です。
    一方でモルタルは固まると表面はツルっとしており、美しい壁面を作ることができます。
    モルタルの活用場面として多く見られるのは、コンクリートの粗さを隠すために使用するというケースです。
    また、コンクリートほど強度がなくても問題ないというレンガの接着材にも用いられています。
■コンクリート外壁の劣化症状

続いて、コンクリート外壁の劣化症状についてご紹介していきます。
下記の劣化症状が見られる場合には早めに業者へ相談しましょう。

  • 爆裂や欠損
    外壁 欠損
    コンクリートの爆裂や欠損とは、壁がボコッと膨れていたり、壁が一部なくなっていたりする状態を指します。
    これは鉄筋コンクリート内部の鉄筋が錆びることによって起きる症状です。
    錆び始めてきた鉄筋というのは次第に体積を膨張させる特徴があります。
    膨張が進んでいくと次第にコンクリート内部から破裂して外にむき出しになり、壁を膨らませ、酷い場合には壁を欠損させてしまうのです。
  • ひび割れ
    ひび割れ
    コンクリート外壁では、地震が起きた際にひび割れてしまうケースが多くなっています。
    地震の直後は家をあちこち確認するようにしましょう。
    ひび割れた場所から爆裂・欠損といったようにどんどん劣化が進むので、見つけたら早急に対処してください。
  • カビやコケの発生
    外壁 コケ
    カビやコケが発生しているという状態は、既にひび割れているという可能性が高いです。
    コンクリートではひび割れした箇所に水が浸入することで湿気が高い状態になります。
    湿気が高くなるとカビ・コケが発生するといった、劣化症状の合図にもなるのでカビやコケがないかも確認しておきましょう。
  • 水染み
    水染みとはコンクリートの内部まで雨水が染み込んでいる状態です。
    地面が渇いているにも関わらず、コンクリート外壁に水染みが残っている場合は問題です。
    こうした水染みは鉄筋の錆びにつながり、爆裂や欠損を招きます。水染みの原因はひびにあります。
    たとえ目立たず、目で確認しづらいひびであっても水染みは起こり、建物の劣化を早めます。
    水染みを見かけたらすぐに対処すべきです。
  • 膨れや剥離
    コンクリートは鉄筋の膨張による膨れや隔離のみならず、コンクリートが中性化することによっても膨れと隔離が起きます。
    劣化症状の一つとなるので、見つけ次第塗装や補修工事を依頼しましょう。
■コンクリート外壁の塗装

コンクリートを修復するためには外壁塗装が必要です。
外壁塗装で使用する各塗料の具体的な工法・工程・メリット・デメリットなどをご紹介します。

  • 弾性塗料※弊社では現在取り扱っていません。
    アステックEC
    コンクリート外壁でおすすめする塗料は弾性塗料になります。
    こちらは伸縮性があり、ひび割れに強く防水効果も高めてくれるのが特徴です。
    そんな弾性塗料は下地の上から塗装していき、塗膜が厚い仕上がりになります。
    凹凸(おうとつ)ができるのでコンクリートの風合いがなくなってしまいますが、耐用年数が10~12年に優れています。

  • 撥水剤
    コンクリート外壁の補修では撥水剤も必須です。
    撥水剤は防水性を保つために塗る塗料で、透明な浸透性の吸水防止剤になっています。
    防水性を復元しながらもコンクリート表面が中性化するのを防ぐ役割もありますが、透明なだけにひび割れや補修跡などは隠せないようになっています。
    ただし、撥水剤特有のアルカリ性に戻す効果が発揮されると、建物を長持ちさせてくれます。
  • クリヤー塗装
    クリヤー 塗料缶
    クリヤー塗装は撥水剤の後に使用する塗料です。
    シリコン製やフッ素製などがあり、撥水剤と併せて使用することで、耐久性は5~15年に伸びます。
    撥水剤と同じように透明であるため、ひびや修復跡をなくすことはできません。
  • コンクリート描写再現工法(G-PFシステム工法)※弊社ではこの施工は行っていません
    コンクリート描写再現工法は、コンクリート壁を新築時同様の性能・見た目に戻せる工法です。
    費用は5,000~7,000円/㎡とこれまでご紹介してきた工法以上に高いですが、まるで新築に見えるほど美観性は良くなります。
    工程はシーラー後に中塗りし、その後の上塗りは模様を描画しながら行っていきます。
    こうすることで新築時のような見た目と性能が完成し、耐用年数が5~15年と長いことも特徴です。
■コンクリートの特徴を抑え、適切なメンテナンスをしましょう

今回はコンクリート外壁の特徴やメリット・デメリット、メンテナンスで覚えておきたい情報もご紹介しました。
外壁はただ塗装をすればよいわけではありません。外壁材によってメンテナンスや最適な塗料も異なります。
まずは、外壁材の特徴を知ることから初め、適切なメンテナンスを行いましょう。

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