外壁・屋根塗装は住宅を長く保つためには欠かせないメンテナンスです。
決して安い費用とは言えない外壁・屋根塗装をした際に、追加費用が発生して予定していたよりも高くついてしまったという話を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし、外壁・屋根塗装工事の際には本当に追加料金が発生することがあるのでしょうか？
そこで今回は、外壁・屋根塗装で追加費用が発生するかどうかから発生するケースについて解説していきます。
これから塗装工事を検討している方は是非参考までに最後までご覧ください。

■塗装工事で追加費用は発生しない

最初に皆様に覚えていただきたいことは、外壁・屋根塗装工事では追加料金は発生しないということです。
外壁・屋根塗装は料金形態がわかりにくいとされ、業者によっても大きく費用が変わってきてしまうので、不明瞭であることも多いです。
しかし、塗装業者からの見積もりを見てみると、多くは平米数（塗る全体面積）×単価（1㎡あたりの塗装費用）で料金を算出していることが分かります。
単価は業者によって異なりますが、平米数は変わりません。平米数が変わらなければ明確な料金形態と言えますし、追加料金が発生しないことにもつながります。

■施工内容の変更が必要な場合は追加費用が発生する

基本的に追加料金が発生しない塗装工事ですが、施工内容の変更があった場合に限り追加料金が発生します。
見積もりを出す時点で、現地調査をして平米数を把握するので正確な料金を提示できますが、見えない場所や見えにくい場所に補修が必要となった場合、施工内容自体が変わってきてしまいます。
補修が必要となってしまえば施工内容を変更して、住宅を保護するための工事を行わなければなりません。
そのため、追加料金が発生してしまうのです。
では、施工内容の変更が必要となる例をご紹介していきます。

• 足場を組まないと見られない部分の劣化
  
  見積り時に点検したとしても、実際に足場を組まないと近づいて見られない場所が多くあります。
  見積りの段階では足場は組みません。
  そのため、見積りから契約をした場合でも予想できない劣化から補修が必要となってしまうのです。
  特に2階建て以降の住宅や狭小地にある住宅などの場合、このケースが多く見られ施工内容を変更せざるを得ない場合があります。

• 外見からは判断できない劣化
  
  外見からは判断できない劣化で追加料金が発生するケースもあります。住宅は通常外壁から何層にもなり内壁まで構成されています。
  そのため、足場がなくしっかりと調査できなかった箇所の下地が腐っていることや白蟻に食べられていること、雨漏りによる劣化部分の補修が必要となる場合があります。
  いずれも外見だけでは判断できないので、あらかじめ補修がある可能性について業者から説明されることが多いでしょう。
• 雨漏りが発覚した
  
  現地調査時には足場がないので、補修が必要かどうか判断できない箇所が出てきます。
  そこで雨漏りが発生していることが分かった場合にも追加料金がかかります。
  雨漏りが部屋の天井にまでは及ばず、壁の内側で発生している場合にはお施主様自身も気づきません。
  防水シートを替えなければならないのか、胴縁まで補修しなければならないのかは実際に見てみないと分かりません。
  雨漏りが発覚した場合にも追加料金が発生することは覚えておきましょう。

■お施主様都合の追加工事の場合は費用が発生する

基本的に追加料金は発生しませんが、施主都合での追加工事に関してはもちろん料金が発生します。
事前に打ち合わせなども行っているのでそれほど多くありませんが、「イメージと違うから色を変更してほしい」、「やっぱり塗料のグレードを上げたい」といった希望は施主都合となります。
他にも、外壁と屋根のみの依頼だったけど塀も気になったから追加で工事をお願いしたいということもあるでしょう。
あらかじめ、見積りの段階で施工内容を見て変更や追加がないかしっかり確認しておくことをおすすめします。

 

■悪徳業者に注意！以下のことを言われた場合は要注意が必要

外壁・屋根塗装を検討している場合には、悪徳業者にも注意しておかなければなりません。
通常、外壁よりも屋根の方が劣化は激しいので基本的に外壁と同時に塗装オススメしています。
もちろん、住宅の屋根材によっては塗装が不要なケースもありますが最初の見積もり・提案の時点で屋根塗装費用がなく外壁のみだった場合には注意が必要です。
ここからは、悪徳業者の手口と屋根塗装が不要なケースを解説していきます。

• 契約後に業者から屋根塗装の追加工事を提案された場合は注意
  
  悪徳業者の手口の1つに、外壁塗装工事が始まってから屋根塗装の追加提案をすることがあります。
  見積もり時点では外壁塗装のみなので安価に抑えられていますが、屋根塗装も必要であることを契約後の工事中に言ってしまえば、そのまま追加でやってもらうしかありません。
  このようなケースだと、屋根塗装で大幅にコストがかかってしまう場合もあります。
  外壁塗装と屋根塗装を同時に行うかどうかを、見積り時点でチェックすることが大切です。
• 屋根塗装が不要なケース
  
  屋根塗装は使用している屋根材などによって不要なケースがあります。例えば屋根材が日本瓦（粘土瓦）の場合は塗装する必要がありません。
  もちろん、日本瓦は屋根塗装が不要だとされているだけでメンテナンス自体は必要となります。
  日本瓦そのものは30年以上と非常に高い耐久性を持ちますが、その瓦を固定している漆喰は経年劣化によりひび割れや崩れを起こす可能性があります。
  瓦ではなく漆喰のメンテナンスをすることで、屋根は綺麗に、かつ雨漏りすることなく保てるでしょう。
  また、太陽光パネルが乗っている場合にも塗装を行わないことがあります。
  太陽光パネルが乗っている場合、塗装を行うために一度取り外さなければいけない場合もあります。
  取り外した際に、万が一破損してしまうこともあるので塗装自体を行わないケースが多いのです。
  破損してしまったことで、保証が切れてしまうケースも十分に考えられます。
  業者によっては太陽光パネルが乗っていても塗装してくれる場合があるので、あらかじめ確認しておきましょう。

■ご契約前に見積もり・工事内容の説明をしっかり理解しましょう

今回は、外壁・屋根塗装で追加料金が発生する場合についてご紹介してきました。
基本的に塗装のみであれば追加料金が発生することはありませんが、外壁や屋根に補修が必要な箇所が見られれば施工内容を変更しなくてはなりません。
その際には必要な施工が変わるので、見積りで提示されていた金額も変動してしまいます。多くの業者は現地調査時に、必要かもしれない補修などを説明してくれるので安心してください。
また、施主都合で施工内容を変更する場合にも追加料金は発生します。あらかじめ打ち合わせ時にイメージを固めておくことが大切です。
さらに外壁塗装を契約したにも関わらず、施工中になって屋根塗装などを提案してくる業者もいます。
本来、必要であれば見積もりの時点で確認をするはずです。
しかし、契約後に大きな施工を提案するような業者は悪質業者である可能性が高いため注意する必要があります。
そのため、ご契約前に工事内容を業者から説明があってお施主様側も内容を理解することが、より満足のいく仕上がりに近づくことができるでしょう。

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