塗装するお客様の半数が選ぶ人気のグレード、シリコン塗料の特徴と価格

「シリコン」という言葉はよく耳にするのではないでしょうか。たとえばスマートフォンケースなどの日用品にもシリコン製品が多くありますし、テレビの液晶にもシリコン樹脂が使われるなどわたしたちの生活の中で広く普及しているのです。

塗装でも「シリコンプラン」は非常に人気のあるプランです。その理由は10年前後の耐久年数と比較的お手頃な価格です。約15年前では高価な塗料と言われていたシリコン塗料ですが、シリコン樹脂の普及に伴い、今では価格も下がりスタンダードな塗料になりました。

シリコン塗料ならどんな商品でも10年持つと思っている方もおりますが、それは間違いです。

今回はシリコン塗料の性質やグレード、そして塗料を選ぶ時の注意点をご紹介します。

シリコン塗料は一般的に価格が安く耐久年数も10年ほどと、バランスの取れた塗料ということもあり人気の高い塗料です。しかしシリコン塗料だからと言ってすべての塗料が10年以上の耐久年数があるわけではありません。シリコン塗料の中にもさらにグレードがあるのです。

7年の耐久年数の塗料があれば、13年の耐久年数の塗料もあります。そのため、同じ「シリコンプラン」であっても会社によって金額や保証内容が異なるのです。

それでは何が耐久年数を決めるのでしょうか。

まず、耐久年数が変わるのには塗料に含まれる成分の違いがあります。同じシリコン塗料であっても塗料に含まれる成分の純度が違います。塗料ではシリコン成分が多いほど紫外線の影響を受けにくいとされています。そのためシリコン樹脂の割合が多い塗料の耐久年数が高いのです。

他にも「ラジカル制御型塗料」なのかどうかによって耐久年数がかわります。ラジカル制御型塗料とは白の顔料に含まれる劣化因子（ラジカル）の働きを抑制する顔料を使用した塗料のことを指します。

「シリコン塗料」と言われれば同じものなのですが、塗料のカタログなどで耐久年数を調べてから選ぶようにしましょう。

弊社でご案内しているシリコン塗料の施工単価は2400円/㎡前後です。耐久年数が13年から16年と高耐久かつ遮熱性能と低汚染性能を兼ね備えています。

アクリル0％、ウレタン0％、シリコン50％、フッソ40％、光触媒0％、無機塗料10％ほどの割合です（屋根・外壁塗料によって違いがあります）

シリコン塗料といっても耐久年数に差があるお話をしましたが、シリコングレードの特殊塗料もあります。弊社で人気のあるシリコン塗料は外壁に使用するアステックペイントのリファインシリーズです。

この塗料の人気の理由は、高耐久性と汚れに強い低汚染塗料ということです。耐久性については、ラジカル制御型塗料のひとつということもあり、期待耐用年数10年以上と非常に高耐久です。

価格面では通常のシリコンプランに比べると5万～7万円ほど高くなりますが「3年くらい耐久年数が伸びるなら」とお選びいただいています。

ちなみに耐久年数=塗装時期ということではありません。例えば耐久10年の塗料の場合、10年後から色褪せが始まるので10年後すぐに塗装ではなく、「そろそろ塗装時期が近付いている」という目安にしましょう。

屋根のシリコン塗料では「遮熱効果」を備えた塗料が人気です。遮熱塗料は太陽光を反射させ、屋根材の蓄熱を防ぐことで室内の温度上昇を軽減してくれる塗料です。

遮熱塗料は特殊塗料ということもあり、工事費用が高くなると心配される方もいらっしゃいますが、屋根の遮熱塗料の普及が進んだこともあり、塗料の金額もお手頃になっています。

シリコン塗料の中には耐久年数が10年未満のものから10年以上の高耐久の塗料までさまざまあります。特に塗料を選ぶときに価格は重視したいポイントですよね。

しかし、同じシリコン塗料のなかでも「安い」「高い」があるように塗料の品質も「良い」「悪い」があります。価格が安いからと言って必ず10年の耐久年数があるとは限らないのです。

どのくらいの耐久年数なのか、どのくらいの保証があるのかを確認をしてから塗料を選ぶようにしましょう。

ほかにも遮熱効果や汚れにくいといった付加価値のある塗料も広く普及しています。価格も通常のシリコン塗料に比べ5万円前後と、シリコンからフッソへグレードをワンランクアップさせるよりもリーズナブルです。

そのため「シリコン塗料」というグレードだけで塗料選びをせずに耐久年数・性能も確認するようにしましょう。